アトラス御影山手
《御影石野住宅建替事業》

アトラス御影山手
南側外観
アトラス御影山手
周辺の街並みとの調和
アトラス御影山手
南面ディテール
アトラス御影山手
共用棟
アトラス御影山手
グランドロビー

名称

 アトラス御影山手《御影石野住宅建替事業》

所在地

神戸市東灘区

用途

分譲住宅(70戸)

延べ面積

8,557.48㎡

構造・規模

RC造一部S造 地上6階地下1階

建築主

旭化成不動産レジデンス(株)・近鉄不動産(株)

施工

大日本土木(株)

竣工

2024年8月

担当業務

基本設計、実施設計、工事監理、事業コーディネート

地域の豊かな景観に包まれた、
「阪神間モダニズム」の精神を継承したレジデンス

築約50年を迎えた分譲住宅のマンション建替え事業。当社は旧建物の管理組合からマンション再生の相談を受け、老朽度判定・建替え事業コーディネート・設計・監理を担当しました。

計画地は閑静で風光明媚な住宅街であり、古くから関西の財界人や文化人が多く住み「阪神間モダニズム」と呼ばれる文化を醸成したことで知られる地域に位置しています。

東西に長い敷地形状、南側の緑豊かな景観、北側の六甲山の眺望等の敷地条件の強みを最大限活かすために、全住戸南向きとし、エレベーターを分散配置することで眺望の良い北側居室を多く設ける建物計画としました。さらに南側のバルコニーの一部を張り出し、奥行を壁芯で2.5m確保することで、豊かな眺望を味わうことのできる空間としました。駐車場は地下1階とすることで景観に配慮しています。

地域の景観の特性からデザインのキーワードを「邸宅建築」「石垣のある街並み」「六甲の風と光」としました。

バルコニーのスラブラインや厚みの違うボーダータイルと二丁掛タイルの貼分けより、水平性を強調し重厚感のある、近代の邸宅建築を想起させるデザインとしています。
外壁仕上げ材にはスクラッチ風せっき質タイルを用い、色調は地域の街並みの石垣に多く用いられているベージュ色の御影石の色彩を踏襲しています。
バルコニーの手すりは半透明の黒ガラスを使用することで透明感を表現するとともに室内への採光や眺望を確保しました。
グランドロビーは鉄骨造の独立棟とすることで、高い天井と大きな開口部により自然光を豊かに取り込んだ開放感の高い空間を実現しています。

地域の豊かな景観を最大限活用し、「温故知新」を旨とした「阪神間モダニズム」の精神を継承したレジデンスとすることができました。